労働問題・債務整理・家庭問題・その他、大阪の法律相談なら関西合同法律事務所へお任せください。

婚姻費用申立したが合意せず、離婚が先に成立したとき(最高裁判例)

2020-01-29

婚姻費用分担請求調停を申し立てしたが合意せず、離婚が先に成立したときに、婚姻費用分担はどうなってしまうのかについて、最高裁決定がありましたので、紹介します。

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/187/089187_hanrei.pdf

事案:妻は、平成30年5月、夫に対し婚姻費用分担調停の申立てをした。平成30年7月、離婚の調停が成立した。そのとき財産分与に関する合意はされず,清算条項も定められなかった。婚姻費用分担調停事件は審判に移行したが、原審は、具体的に婚姻費用分担請求権の内容等が形成されないうちに夫婦が離婚した場合には,婚姻費用分担請求権は消滅すると判断した。

判示:最高裁は、「婚姻関係にある間に当事者が有していた離婚時までの分の婚姻費用についての実体法上の権利が当然に消滅するものと解すべき理由は何ら存在せず、家庭裁判所は、過去にさかのぼって婚姻費用の分担額を形成決定することができるのであるから(最高裁昭和40年6月30日大法廷決定参照)、夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮して、離婚時までの過去の婚姻費用のみの具体的な分担額を形成決定することもできると解するのが相当である。このことは、当事者が婚姻費用の精算のための給付を含めて財産分与の請求をすることができる場合であっても、異なるものではない。したがって、婚姻費用分担審判の申立て後に当事者が離婚していたとしても、これにより婚姻費用分担請求権が消滅するものとはいえない。」と判示した。

時系列的には、別居→婚姻費用分担申立→離婚調停申立→婚姻費用分担調停成立(あるいは、審判決定)→離婚調停成立(あるいは、離婚裁判判決)というのが、通例でしょう。しかし、離婚が先になることもあります。先になったからといって、離婚までの婚姻費用分担請求権が消滅するという原審はおかしいのです。消滅しないというのは当然の判示です。

 

 

カテゴリー: 家事 

アクセス

地図

大阪市北区西天満4丁目4番13号 三共ビル梅新5階

地下鉄/谷町線・堺筋線 南森町駅
2号出口から 徒歩 約10分

icon詳しくはこちら

弁護士紹介