思い出の弁護団 東中光雄弁護士とともに
2024-05-03
思い出の弁護団 東中光雄弁護士とともに 弁護士 井上直行
関西合同法律事務所創立70周年記念記事です
原告Aさんは1945年7月26日ビルマ国シッタン河畔で戦死した日本陸軍二等兵Nさんの妻です。原告Bさんは1945年3月12日中国湖南省郡陽県で戦死した日本陸軍二等兵Sさんの妻です。
国は戦没者の妻に対し、10年ごとに特別給付金を支給してきましたが、これを受け取れないで時効消滅になっているケースが、全国で9万7259人(金額にして962億円)にものぼっていました。その原因は、国及び都道府県が確実な方法で権利者に請求案内および広報を行わなかったためです。
そこで、大阪府内の戦没者の妻であるAさんとBさんが、受け取れなかった特別給付金の賠償を求めて、2009年3月25日に大阪地方裁判所に国賠訴訟を起こしました。
弁護団は東中光雄弁護士、井上直行弁護士、喜田崇之弁護士です。
原告らを応援するのは、大阪平和遺族会(代表は藤田スミ元衆議院議員)です。
有識者として法廷証言に立ったのは、田中美智子さん(もと日本福祉大学助教授、元衆議院議員で衆議院社会労働委員会委員を5期15年務めた)です。
原告Aさん1919年生、原告Bさん1921年生、田中美智子証人1922年生、東中光雄弁護士1924年生、藤田スミ大阪平和遺族会代表1933年生という戦争体験世代による論議に参加できたことはほんとうに貴重な思い出です。
カテゴリー: 平和