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認定された後遺障害等級の水準以上の内容で労災訴訟の和解成立

2017-06-15

「認定された後遺障害等級の水準以上の内容で労災訴訟の和解成立」

弁護士 喜 田  崇 之

【はじめに】

建設現場で鉄鋼の落下に巻き込まれて怪我をした男性(当時46歳)の裁判で、労災で認定された後遺障害等級(12級)以上の水準の和解を勝ち取りました。

【事案の概要】

原告Xさんは、2011年11月、建設会社Y1の従業員として、建物解体工事に従事していたところ、別の作業員が鉄骨柱の引き倒し作業中に、Xさんの左足に鉄骨柱が落下し、左前前十字靭帯断裂、左膝内側側副靭帯損傷断裂、左大腿骨外側側副靭帯付着部骨折等の傷害を負いました。その後、労災申請をしたところ、12級7号が認定されました。

Xさんは、Y1社に復職し別の仕事を与えられましたが、退職しました。Xさんは、別の仕事を転々としていましたが、事故から約3年半以上経過しましたが、弁護士喜田がXさんの代理人に就任し、2015年9月、Y1社及び現場責任者のY2社を相手に損害賠償請求訴訟を提起しました。

【裁判の進行】

Y1社及びY2社は、事故の責任を全面的に争いました。労災事件ではよくあることですが、こちら側に有利な客観的な証拠は限定され、現場にいた従業員や会社側は、事故態様についてXさんの認識と全く異なる事実を主張していました。

原告側は、労働安全衛生法及び同規則違反等の事実を丁寧に積み重ね、Xさんの怪我の状況や現場の周辺事情から、Xさんの主張する事故態様が真実であることを主張していきました。そして、本件の状況では、鉄鋼柱の引き倒し作業の危険を防止する措置を何ら講じることなく作業した等という安全配慮義務違反があると主張しました。

また、本件では、損害の認定も大きな問題でした。労災の認定である12級7号を前提とすると、労働能力が14%喪失したと判断されることになるのですが、Xさんの後遺障害の状態、生活状況等を聞いていると、それ以上の労働能力の喪失があると判断されましたので、その主張も尽くしていきました(提訴時には労災の不服申立期間は経過していました。)

そして、ある程度の主張・立証が尽くされた後、2017年4月、裁判所から和解案が文書で提案されました。

【裁判所の和解案】

裁判所の和解案は、全面的にY1社及びY2社に責任があることを前提とする内容でした。そして、Xさんの損害についても、「労働能力の喪失は20%を相当とする。」と明記されており、労災で認定された14%を超えることを前提とした損害額が提案されました。そして、さらに和解交渉を進めた結果、最終的に、裁判所の当初の和解案からさらに上積みを得た金額での和解が成立しました。

【最後に】

裁判所の和解案はXさんの側の主張を全面的に肯定した十分な内容でした。

Y1社とY2社の責任を認めた点はもちろんのこと、損害について、労災認定時より大きな労働能力の喪失を認めた点は、十分に評価に値する内容でした。この点は、Xさんの状態についての医師の意見書を準備するとともに、いかにXさんの日常生活、仕事中に支障が出るかを具体的かつ詳細に主張した結果が功を奏したものと考えています。

労災認定を覆す判決・和解を勝ち取ることは、実務上、容易なことではありませんが、その可能性は必ず検討する必要があります。

やはり労災事件は高い専門性が要求される分野の一つです。お困りの際は、ぜひ、一度、ご相談下さい。

カテゴリー: 労災 

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