労働問題・債務整理・家庭問題・その他、大阪の法律相談なら関西合同法律事務所へお任せください。

フリーランス保護法が成立しました(弁護士清水亮宏)

2023-09-08

フリーランス保護法が成立しました

弁護士 清水亮宏

2023年4月、フリーランス保護法が成立しました(正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」です)。遅くとも2024年の秋頃までに施行される予定です。これまで、フリーランスを保護する法律が実質的に存在しませんでしたので、このような法律ができたことは歓迎すべき流れだと思います。

フリーランスは、取引をする事業者との力関係から、様々な問題を抱えていました。契約内容が不明確、報酬が支払われない、不合理な理由で契約を解除される、パワハラやセクハラを受けるなどの問題です。これらの問題について、フリーランス保護法では以下のようなルールが定められました。

■法律の内容
・業務委託時の条件明示義務
事業者がフリーランスに対して業務を委託する際に、業務委託の内容や報酬額等を書面やメール等で明示する。

・報酬の支払いに関する義務
事業者は、報酬の支払期日について、給付を受領した日から60日以内に設定し、その期日内に支払う。

・フリーランスと取引を行う事業者の禁止行為
フリーランスと一定期間以上取引を行う事業者の禁止行為として、次のものを定める。(①②③⑦については、「フリーランスの責めに帰すべき理由なく」との限定があり)

①受領拒否
②報酬減額
③返品
④著しく低い報酬額を不当に定める
⑤正当な理由なく指定する物の購入等を強制
⑥自己のために経済上の利益を提供させる
⑦給付内容を変更・やり直させる

・募集情報の的確な表示
広告等によりフリーランスの募集を行う際に、虚偽の表示・誤解をさせる表示をしてはならず、正確かつ最新の内容に保つ。

・ハラスメント対策
特定受託業務従事者に対するハラスメント行為に係る相談対応等必要な体制整備等の措置を講じる。(今後具体的な内容が指針で定められる予定)

・中途解約・不更新時の義務
事業者は、契約を中途解約・不更新とする際には、原則として30日前までに予告する。フリーランスからの求めに応じて終了理由を開示する。

細かい部分は省略しておりますので、詳しくは以下の厚生労働省のHP等をご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/zaitaku/index_00002.html

この法律が使える場面かわからない、活用できそうだけど取引先にどのように主張すればよいかわからない、この法律で保護される「フリーランス」に該当するかがわからないなど、お悩みがございましたら、遠慮なくご相談ください。

■最後に
このような法律ができたことは基本的に歓迎すべきことであり、活用できる部分は活用していくべきだと考えています。一方で、働き方の実態が労働者であると疑われるにもかかわらず、契約形態が請負・委任等にされている「偽装雇用」「偽装フリーランス」の問題について対策が講じられていない点や、近年の課題であるプラットフォーム事業者への規制がなされていない点、フリーランスが集団となって事業者と交渉する集団的交渉の実現に向けた議論がない点など、不十分と言わざるを得ない部分もあります。これらの問題についても改善がみられるよう、情報発信していきたいと思います。

 

 

カテゴリー: お知らせ, 労働 

アクセス

地図

大阪市北区西天満4丁目4番13号 三共ビル梅新5階

地下鉄/谷町線・堺筋線 南森町駅
2号出口から 徒歩 約10分

icon詳しくはこちら

弁護士紹介